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1.はじめに
初めてこのタイトルを見た方は、「は?」と思われるかもしれません。それもそのはず、一般の人々にとって、有料道路とはお金を払って乗る道路。
まして、道路交通網の発達に伴って「京葉道路」や、「日立有料道路」などといった有料道路が建設されていく現在では、殊更「有料道路=高速道路=自動車専用道路」というイメージがついてしまったのかも知れません。
が、実際今回走行したことは違法ではありませんし、ちゃんと料金を支払って走行したものです。ですので、一つ、お付き合いくださいませ。
2.有料道路とは
では、最初に「有料道路」とは何かを確認していきましょう。
有料道路とは、その名の通り「お金を支払って走行する道路」のことです。その点においては、高速道路との差はありませんが、あくまでも「料金を支払うこと」のみが定義されているだけで、「自動車専用道路」とも定義されている高速道路とはその点において差が生じています。
ただ、「自動車専用道路」と名乗りながらも、無料で開放されている区間もありますので、端的にあらわすと、以下のような図になります。
この図の中で、自転車の走行が基本不可能なものは「自動車専用道路」に含まれる範囲です(鳥取自動車道の一部は走行可能)。
が、ごく稀に「高速道路」でないのにも関わらず、ベン図では「高速道路」の部分に定義される道路もあり(前述の京葉道路・日立有料道路)、それらの道路のイメージにより、有料道路・自動車専用道路のどちらかであっても、自転車の走行が禁止されていると感じてしまいがちです。
ですが、警察による指導でもあるように「自転車は車、加害者になることもある。」ですから、歩行者と違うことは明らかです。
しかし、実際には「自転車が走行できるかどうかは道によって違う」ので、その都度確認が必要です。
3.走行が可能な主な有料道路
自転車の走行できる主な有料道路は以下の通りです。
青森県…みちのく有料道路 80円
青森空港有料道路 20円
茨城県…下総利根大橋有料道路 20円
水海道有料道路 20円
若草大橋有料道路 20円
栃木県…日塩もみじライン 50円
日塩龍王峡ライン 20円
鬼怒川有料道路 50円
宇都宮鹿沼道路 20円
埼玉県…狭山環状道路 20円
新見沼大橋有料道路 20円
千葉県…銚子新大橋有料道路 20円
東金九十九里有料道路 20円
千葉外房有料道路 30円
福井県…法恩寺山有料道路 80円
山梨県…富士山有料道路 200円
長野県…三才山トンネル 50円
新和田トンネル 50円
松本トンネル 30円
志賀中野有料道路 30円
白馬長野有料道路 20円
五輪大橋有料道路 20円
静岡県…伊豆中央道 20円
遠州大橋 10円
はまゆう大橋 無料
滋賀県…琵琶湖大橋 無料
大阪府…鳥飼仁和寺大橋有料道路 10円
兵庫県…六甲北有料道路 50円
ハーバーハイウェイ 無料
摩耶大橋 無料
広島県…広島熊野道路(50~125) 20円
福岡県…関門トンネル 20円
佐賀県…三瀬トンネル 30円
東脊振トンネル 30円
長崎県…ながさき女神大橋道路 10円
宮崎県…一ツ葉有料道路 40円
鹿児島県…指宿スカイライン 60円
4.いざ走行
ということで、今回は実際に有料道路を走ってみたいと思います。区間は「千葉外房有料道路(千葉県道67号線)」の全区間(鎌取IC~桂IC)です。この道路は、 千葉県道20号線(大網街道)のバイパスとして建設された道路です。そのため、全線で高規格に設計されています。
鎌取ICから入り、まず最初に見えるのはこの「誉田区間」の文字。実はこの有料道路は「誉田区間」と「茂原区間」に分けられていて、鎌取側である誉田区間が無料、茂原区間が有料となっています(かつては誉田区間も有料でした)。
誉田区間は、鎌取(平山)~高田~誉田までの区間です。片側2車線であるために、非常に走りやすいつくりになっています。
特に、有料道路に入りたてのところでは、歩道とも取れる路肩が設置されていて、自転車はこちら側も走行することができます。キロポストもあり、ここが有料道路であることを示しています。
ちなみに、この写真で不自然に伸びる白線がありますが、ここがかつての「誉田料金所」の跡地です。が、現在は見ての通り、なにもありませんので、無料で通過することができます。
その後、この区間で特筆すべき点は特にありまん。というのも、この区間は単調に道が続いているだけであり、右を見ても左を見ても、ただ竹やぶが整然と並んでいるだけだったためです。
しかし、この区間を走行して感じたことがあります。それは…
鎌取から誉田なら
大網街道を走ったほうが早い
ということです(そりゃそうだ)。
そもそも、この道は自動車のバイパスのために作られたわけですし、自転車は通常、近距離走行のための手段として用いられますから、並走している大網街道で十分なわけです。
自動車を相手にしているということは、同時に多少のアップダウンは考慮しないということも、表しています。つまり、自転車(特にママチャリ)で走行するということは想定外というわけです。一言で言えば無謀です。5kmも休憩所が無いのでハッキリ言って自殺行為です。
とはいったものの、ここまで来てしまったからなのか、この時点で私は無性に「全区間を走破したい」という衝動に駆られるようになりました。
そのため、このままICを下りず、茂原区間へと入っていくのでした。
~続く~
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