茂原から長南まで漕いでみた 【サイクリング】

サイクリング

前回へ

1.はじめに

 さて、前回はついに県道67号線(千葉外房有料道路)を必死の思いで走破したわけですが、実は67号線の終点である、桂ICは周りに、ごくごく小さな集落が点在しているだけで、それ以上の建物、例えばスーパーマーケットなどは存在しません。
 かといって、67号線を引き返すことは、その上り下りの勾配のきつさや、イノシシと鉢合わせになる可能性を考慮すると不適当。結局は、一度県道21号線に入り、それから茂原を経由して14号線(茂原街道)に入るというもの。
 一度茂原に出てしまえば、食料休憩なども挟むことができますし、この自転車を使って、バスの営業所も回ることができるわけです。

2.県道21号線

 千葉県道21号線は、起点を市原市の村上に、終点を茂原市の本納に持つ、主要県道です。
 実は、この県道21号線も、バスや千葉県内陸部の交通を語る上で欠かせないものになるのですが、それはまた別の機会に…
 今回は桂I.C.から、新治バイパスを通り、そのまま茂原方面へと抜けるルートを通ります。

 ちなみに、新治バイパスが開業する前までは、この画像の上部にかかる橋が、県道21号線の名前を称していました。
 というのも、ここに写っている圏央道の開業との兼ね合いで、料金所の設置に伴い県道を直線化し、バイパスを開業させたためです。
 しかしまぁ、つながっていない区間があるせいなのか、はたまた土日だからなのか、車通りは、驚くほど少なかったことを記憶しています。
 この画像が加工されていないにもかかわらずこの寂しさであることがそれを物語っているでしょう。

3.茂原市街地へ

 いきなり話が飛んでしまったことは非常に申し訳なく思っているのですが、正直な感想を述べさせていただくのであれば「何も無かった」と言わせて頂きます。というのも、県道21号線は、圏央道をオーバーパスすると、終点の合流地点までほとんど建築物が聳えていないためです。
 一応、落石注意などと書かれた標識はありますが、都市部のそれや、スピードの出るスポーツ自転車でもなく、田舎のママチャリで走行している自分には一刻も早く抜け出したい地域でありました。
 ちなみに、新茂原駅から茂原駅へは裏通りを走った方が、信号待ちも無く素早い移動が可能です。

 気がつけば、友人の学校「長生高校」の前を走行していました。土日なので授業は行われていませんでしたが、もしこれが平日だったとすれば、友人、ないしはその後輩に会うことができたのかもしれません。後日、この話をしてみようかとも思いましたが、きっと写真を見せたところで信じてはくれないでしょう。

 さて、茂原駅に着くや否や、目の前で私を迎えてくれたのは、小湊鉄道の”日野 ブルーリボン”というバス。これの詳しい話はまた別の記事で紹介してみたいとは思いますが、端的に言えば、

 横浜市営バス→都自動車→HMC東京→小湊鉄道

 といった具合に、各事業者を転々と駆け巡った文字通りの「迷車」ということです。
 その証拠に、実は床が板張りだったりするのですが、結局この日は日没までに出発地点へ戻ることを優先したため、このバスには乗ることなく、西口を目指しました。

 さて、昔一度来たことがある茂原の駅前ですが、やはりこの時期ともあって、駅前は閑散としている様子です。なんとなく、もの寂しげな雰囲気が漂っていて、典型的な「地方都市」のようなイメージを抱かせてきます。
 少なくとも、内房線の五井駅よりは風格がある気がします。

 しかし、6月の休日の茂原は、あまり楽しむべき見所が多くないようで、足早にここを発つことを決めました。また来ます!茂原市!

4.長南への道は険しい

 さて、何事も無かったかのように茂原市街地から遠ざかっていくわけですが、出発してすぐに、自分の心が葛藤を始めました。
 それは、長南営業所を回るか、直接14号線(茂原街道)で、ちはら台方面へ出るかというものです。
 非常にくだらない議論で、経路を考えると、圧倒的に14号を使ったほうが手間も体力もかからないのですが、千葉から小湊鉄道の長南営業所へ行くのは、自家用車、交通機関共に容易ではなくいのです。
 しかし、現在自分がいるのは茂原市。ここからなら千葉から目指すよりも、圧倒的に近く、また料金もかからない。
 そういった点から、気づけば長南へと足は向かっていました。

が、とにかくこの道のりが、田舎。田舎。田舎。

 周りに民家など、ほとんど見当たりません。人影など見ようものなら、それは必ず高齢者。モータリゼーションの影響なのか。
 はたまた、若者は住んでいなくて、高齢者は外へ出ないからなのかそもそも人や車とすれ違うことすらままならないものです。

 すると、突如として謎の工事現場が現れました。が、この道路が何なのか。自分には想像がつきませんでした。一見高規格の道路なのですが、圏央道は開通済みですし、何か道路の建設を行っているという情報も入っていなかったため、何もわかりませんでした。
 ひとつ確実なことを言うとすれば、それはこの発注者がNEXCOであったこと。圏央道に直結する道路の建設なのかもしれません。

 さて、気づけば、もう自分は長南町に足を踏み入れているようでした。実はここ、訪れる1週間前に震度5強を観測した地点なのですが、何一つとして地震のあとは見られませんでした(恐ろしいよ?)。

 と、無駄話をしたところで、小湊鉄道長南営業所にたどり着くことができました。この時点で、出発から約5時間。茂原駅から約1時間が経過していました。

 さて、次回はこのサイクリングのまとめです。

 日没との戦い。車と中々すれ違わない孤独。突如として表れる暴走族。果たして、自分は出発地点に無事戻ることができるのでしょうか。

~次回へ~

コメント

タイトルとURLをコピーしました